ティファニーで朝食を (新潮文庫)
映画で有名です。村上さんも「映画は映画としておもしろかった…だから映画と比較してとやかく言うのはもうやめよう」と書いているので、そのあたりはノーコメントです。 村上訳はカポーティの雰囲気をうまくだしてすばらしいです。原文に忠実な訳で、作者へのレスペクトを感じます。 例として、一文を原文と村上訳であげてみます。 I went out into the hall and leaned over the banister, just enough to see without being seen. 僕は廊下に出て、手すりから身を乗り出すようにして下をのぞいた。こちらの姿は見えないようにして。 She was still on the stairs, now she reached the landing, and the ragbag colors of her boy's hair, tawny streaks, strands of albino-blond and yellow, caught the hall light. 彼女は階段を上って、踊り場に近づいているところだった。男の子のような髪には様々な色が混じり合っていた。黄褐色の筋があり、白子のようなブロンドと黄色の混じった房があり、それらが廊下の明かりを受けて光っていた。 It was a warm evening, nearly summer, and she wore a slim cool black dress, black sandals, a pearl choker. ほとんど夏のような暖かな夜で、彼女はほっそりとしたクールな黒いドレスに、黒いサンダルをはき、真珠の小さなネックレスをつけていた。 For all her chic thinness, she had an almost breakfast-cereal air of health, a soap and lemon cleanness, a rough pink darkening in the cheeks. その身体はいかにも上品に細かったものの、彼女には朝食用のシリアルを思わせるような健康な雰囲気があり、石鹸やレモンの清潔さがあった。両方の頬には飾り気のないピンクの色が濃く差していた。 Her mouth was large, her nose upturned. 口は大きく、鼻は上を向いていた。 A pair of dark glasses blotted out her eyes. 両目はサングラスで隠されて見えない。 It was a face beyond childhood, yet this side of belonging to a woman. 子供時代は過ぎていたが、まだ女にはなりきっていない顔だ。 I thought her anywhere between sixteen and thirty; as it turned out, she was shy two months of her nineteenth birthday). 十六歳から三十歳のどの年齢と言われても不思議ではない。後日わかったことだが、彼女はあと二ヵ月で十九歳の誕生日を迎えるところだった。 あと、あまり関係ないですけど、新潮文庫は栞があっていいですね。今はコストカットでハードカバーでも栞がない本がありますから。
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